第6話 とらふぐの呼び名について
2014.7.11 カテゴリー:とらふぐのあれこれ
全国では、大きさをイメージしたクマフグ、オオフグや、トラの黒紋やをイメージした、クロモンフグ、モンフグ、ダイマル、白いしりヒレをイメージしたシロ、シロマルなどがあります。また、大分県では、ゲンカイフグ、和歌山県では、オヤマフグなどと呼ばれています。
その中でも、とらふぐの名前の由来が興味深いものをいくつか紹介します。
本場の北九州や下関では「ふく」と呼ばれるています。「不遇」を連想する「ふぐ」ではなく、「福」=「ふく」と呼ぶのです。私も、福の呼び名が好きですので、「福の宅配人」を名乗っております。
私が生まれた大阪では、ふぐ鍋を「てっちり」と呼ばれ、「てっ」は「鉄砲」、鍋物のことを「ちり」「ちり鍋」といいます。つまり、「鉄砲のちり」を略して「てっちり」と呼ばれています。また、フグ刺しを「てっさ」「てっ」は「鉄砲」、「さ」は「刺身」の意味であり、「鉄砲の刺身」を略して「てっさ」といいます。昔の鉄砲は精度が低いものの、〝当たれば死ぬ〟という洒落から、ふぐを鉄砲と呼ぶようになったと言われています。本当に、関西の〝洒落たトンチ〟ですね。驚いたことに、現在は関西でふぐを「鉄砲」と呼びますが、「鉄砲」の由来は、江戸時代の関東で使われていたのです。
また、瀬戸内で取れるふぐ(ヒガンフグ、コモンフグ、ナシフグ)をナゴヤフグと呼ばれています。ふぐ中毒になれば、身の終わり=美濃尾張というこれまた〝洒落たトンチ〟ですね。
最後に九州長崎のふぐは、「がんば」と呼ばれています。名前の由来は、〝命がけで棺をそばに用意してでもフグを食べたい〟を長崎弁にすると、〝命がけでがんばそばに用意してでもフグを食べたい〟ということから「がんば」と呼ばれるようになったといいます。
昔からふぐは美味しいけど、命がけで食べていたんですねぇ。しかし、ご安心ください!!
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第6話は、ここまで。第7話をお楽しみに。
天草海産 3代目 〝福の宅配人〟太田雄三